国:スペイン 地域:ペネデス ブドウ品種:パレリャーダ38%、チャレロ31%、マカベオ23%、シャルドネ8%
相性のいいチーズ:シェーブルチーズ ホワイトチーズ ハードチーズ(若め)
早朝に収穫されたフレッシュなブドウをプレスせず自然に流れ出たフリーラン果汁のみを用いるという贅沢な造りから、ピュアな旨みと滑らかさがそのまま映しこまれた味わいがもたらされる。よく熟したリンゴや黄色い柑橘系果実、レモンピールを思わせるフルーティな香り。クリスピーな酸を優しく包む果実味は丸くボリューム感も十分。ふくよかさと爽やかさのバランスが素晴らしい。
シャンパーニュと同じ瓶内2次発酵の製法で造られるスペインのスパークリング・ワインであるカバはスペインのD.O.(原産地呼称ワイン)のひとつだが、生産地域ではなく製造方法により指定された特殊なD.O.である。その生産地域はカタルーニャやラ・リオハなど複数の州にまたがり、土地の気候、土壌、使われるブドウ品種により味わいは様々に異なるが、その中心的地となるのは生産量全体の90%以上を占めるカタルーニャ州のペネデス地区である。 カバ発祥の地でもあるこのペネデスに位置するサバルテスは1980年代後半に再建されたワイナリーである。
丁寧な仕事が引き出す魅力
海岸線から10kmと地中海の影響を大きく受けた穏やかな気候と、日照量豊富な南斜面の畑という恵まれた環境の中で健やかに成熟したブドウは9月から10月に収穫される。クリーンでフレッシュなブドウを得るため、まだ気温が低い早朝4時から収穫が行われ、さらにその魅力をピュアに表現するために、プレスした果汁は使わず、ブドウの自重で自然に流れ出たフリーラン果汁のみを使ってベースワインが造られる。さらに、持続性のある細かな泡を育て複雑味を与えるため、瓶内熟成では法定期間よりも長い時間が費やされる。ワインの源となるブドウのクオリティを第一に考えた栽培と、その力を引き出すための丁寧なワイン造り。ここから豊かな果実と爽やかさが共存する素直な美味しさが魅力のカバが生まれるのである。