タレッジョの歴史は古く起源は5~6世紀ごろで、当時の呼び名は「ストラッキーノ」。
アルプス山脈に放牧されていた牛たちが厳冬を避けて人里へと降りてくる途中に造られたチーズだったので「疲れた=ストラッキーノ」と呼ばれていました。10~11世紀にはすでに売買が行われていたという記録が残されています。しかし原産地であるタレッジョ渓谷にちなんだ「タレッジョ」の名称が使用されるようになったのは20世紀に入ってからのこと。
第一次大戦後には平野部でも大量に生産されるようになり、生乳のみならず低温殺菌乳を用いてタレッジョをつくる生産者もあらわれ、その中には小さな酪農場に加えて、伝統製法の基本を守りながらも、現代のテクノロジーに合わせたレシピをもとに製造する大規模工場もあります。