アラブ語で山羊という名のついたシェーブルチーズ!
「シャビシュー」とはアラブ語で山羊を意味する「シェブリ」に由来します。
今やシェーブルチーズの一大産地となったロワール地方ですが、その原点となる山羊を連れきたのが、サラセン人(イスラム教徒)だったのです。かのカール大帝によって、サラセン人は撃退されますが、山羊だけは残ったのです。その名残がこの名に由来しています。
手に収まる円筒形で外皮は薄く、基調は白ですが熟成とともにグレーとブルーのかびが広がっていきます。中身は白く均質できめは細かくしっかりしていて、熟成して固くなるとほろほろとした食感と山羊乳特有の野性的な香りが広がり、ほどよい酸味とかすかな甘みが絶妙な風味を醸し出します。
まだ若い段階では酸味のしっかりあるフレッシュな白ワインと一緒に!熟成してコクやナッツのような風味が出てきたら、軽やかでエレガントな赤ワインがおすすめです!
初代M.O.F.を受賞したモンス氏は、フランス・リヨン郊外ロアンヌで、両親からチーズ熟成士の仕事を受け継ぎました。
両親は青空市場に車で行商し、チーズ屋を営んでいましたが、モンス氏と弟ローランも加え家族で会社を経営するようになりました。
今ではフランスの三ツ星レストランをはじめ、世界各国にチーズを出荷する会社へと成長を遂げています。
モンス氏は2007年に廃坑を買い取り、最適な湿度を保つ自然なカーブを作り、現在はそこでチーズを熟成させています。
湿度と温度のコントロールは当然のこと、チーズによっては棚板の木も変えるのほどのこだわりのチーズ熟成士です。